晴れた日は白いキャンバスと出かけよう
誰も見たことのない影の美しさを探しに

太陽の光はふつう地面や壁に影を落とす。影を落とす対象である地面や壁は、大体は色や質感がついている。
我々はいつもそれらの質感込みで影を認識している。

では、滑らかな白い面で影を拾うことができれば、今まで見たことないほど純粋に影の輪郭が、濃淡が、ボケ具合が、抽出できるのではないか。そう思いキャンバスを持って外に出た。

太陽があって、影をつくる物質(植物など)があって、最後に影を受け止める地面や壁があるわけで、我々が普段見ている地面や壁に落ちている影はいわば影の“終点”ということになる。
shadow drawingは、影を作る物質と地面の間の(終点ではなく)途中の空間にキャンバスを(意図的な角度をもって)差し込むことで、それまで誰の目に触れることもなく空中に存在していた影の形を捉えている。

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